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[感想][小説]戦旗不倒 アルスラーン戦記15 [田中芳樹] 「登場キャラも読者もどんより。希望ないまま最終巻へ。」

更新日:

※ネタバレ要注意!!
 前巻14巻発売から2年経ちましたので、
14巻までのネタバレと死亡者の名前あり。漫画・アニメ派で小説をここまで全部読んでない方は、ネタバレを知らない方が100%幸せのため、ここから下は読まないようお気をつけください。
 15巻で死亡したキャラの名前は伏せますが、一読すれば誰だかわかる書き方をしています。
 かなり否定的な感想になっています。ご了承ください。

2016/5/18発売。


「中世ペルシアによく似た異世界の英雄物語」
本伝である小説版 田中芳樹「アルスラーン戦記」全16巻予定の15巻目の感想です。

本はこちら


戦旗不倒 アルスラーン戦記15 (カッパノベルス)
表紙左がメルレイン、右がアルフリードかな。

前巻(14巻)の感想はこちら


天鳴地動(てんめいちどう) アルスラーン戦記14 (カッパノベルス)
蛇王ザッハーク派がどんどん強化、ひたすら劣勢に立たされるパルス国
 
・13巻で最後の十六翼将パラフーダ(ルシタニアのドン・リカルド)がアルスラーンの傘下に。
 せっかく揃った十六翼将(ダリューン、ナルサス、エラム、ギーヴ、ファランギース、アルフリード、メルレイン、ジャスワント、キシュワード、クバード、トゥース、イスファーン、ザラーヴァント、ジムサ、グラーゼ、パラフーダ)だが。
 13巻ラストでザラーヴァントが有翼猿鬼になったナーマルドのだまし討ちで死亡、早速15人になる。
 16人目が「あれ、この人なの・・」と肩透かしを食らった直後、陽気なザラーヴァントが、重要でない局面でいきなり死亡したことで、ストーリーがどんよりしだす。
 
・本巻は前巻の続き「シンドゥラvsチュルクvs蛇王」から始まり、「チュルク政変」「ミスル争乱完結」「蛇王vsパルス」からなる。
・「シンドゥラvsチュルクvs蛇王」の展開は良かったが、他の3つが急展開すぎて・・。ヒルメス失脚の話は、伏線なしでなぜこうなるのか。浮かばれないトゥラーン生き残り組・・。
「皆殺しの田中芳樹」本領発揮。
 14巻ではトゥース、ジムサ、グラーゼが死亡。
 予告通りの死なので仕方ないとはいえ。。3人とも犬死なのが浮かばれない。もっと大規模でちゃんとした戦いだったら、まだ許せるんだが・・。
 
怒りに満ちた感想を以下に書きました。
[感想]天鳴地動 アルスラーン戦記14 [田中芳樹] 「次々と犬死にする主要キャラ。蛇王、魔法、どちらもなくなれ!」
 
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今巻(15巻)の感想はこちら

地図

アルスラーン戦記地図

概要

パルス以外の動向

・ミスル:孔雀姫フィトナがミスルとパルスの併合を目指し、犠牲をいとわずパルスへ参戦。裏には蛇王軍が。
 
・チュルク:蛇王ザッハークがチュルクで完全復活、伏線にあったアンドラゴラス3世の遺体を依代として。魔将軍イルテリシュを完全服従させ、魔導師グルガーンと共にチュルクを完全に制圧。チュルク兵全滅しても構わない、いやむしろ全滅しろ、とパルスへバンザイ特攻開始。
 
・シンドゥラ:かつての宰相の娘サリーマを巡り、チュルク仮王カドフィセスと有力将軍バリパダが全面対決。「ラジェンドラ恐妻王」はパルスにちょっかいかける余力なし。
 
・マルヤム:ミスル政変から身を寄せたヒルメスブルハーンは、国王ギスカールを武力で脅し、ヒルメス以外望んでいないパルス遠征を決行。人生いやになったヒルメスは無謀な特攻の結果、思わぬ幸運に。
 
・もっと兵を大事にしてよ。。

パルスの動向

・地下地上空中どこでも現れる蛇王軍に加え、北東のチュルク・西のミスル・北西のマルヤムに連続で攻め込まれる四面楚歌、厳しすぎる展開。シンドゥラが明確に敵になってないだけマシ。
・14巻でペシャワール城を放棄したが、今巻では東の要所ソレイマニエからも撤退。どこも犠牲覚悟で特攻してくるので、どんどんパルスの兵力は削られ、領土が狭くなっていく。
・蛇王ザッハーク復活により、地震・火山噴火・天候不順など天災が続き、周辺国の陰謀も絡んで、ついにアルスラーンに不満を抱くパルス国民が広がり始める。
 アルスラーンはやることはやっているが・・。
 
・やはり犠牲者が出る。十六翼将が二人。
 グッドエンディングの可能性は消えた。
 16巻どうするんだこれ。

感想

・心に何十も防御壁を築いて臨み、なんとか読み終えた一冊。今回も苦行でした。
・質的には14巻より持ち直した印象。
 アルスラーン親征、ダリューンが躍動という場面があったのは良かった。
・しかし、事前に感じていた不安を覆すには至らず。
・ブログやっていなければ読み返すことはなかったでしょう。
・アマゾンレビューの通りです。
・理由は「全対的に暗い」「読後感最悪」「読んだことで爽快感とか良いことがなかった」「キャラの行動に納得いかない」から。

全体的に暗い:希望も魔軍対策もない

とにかく話が暗い。救いがない。光明が見えない。
 蛇王ザッハークが復活したからだと言われればそうなんですが、このどんよりから解放される希望が感じられないんです。
・チートキャラの蛇王軍に、未だパルス軍は無策。
 攻めてきたら立ち向かう、受け身の姿勢。
 普通の小説や漫画なら「伝説の武器が!」「神の修行でパワーアップ!」「新兵器開発!」などの魔軍対策をするのですが、この小説にはそんな雰囲気が一切ない。
 かつてナルサスが「最初に蛇王ザッハークを打倒した英雄王カイ・ホスローは人間だった」と主張した通り、あくまで人間として蛇王軍に立ち向かう模様。
 頼みは芸香付き武器だけなのか?宝剣ルクナバードは今回登場しなかったような・・。
・ナルサスがなんだかゴソゴソやってたようなので、それに頼るしか・・。

キャラ同士の会話もどんより

・天候どんより、先の見えない不安で人々や登場キャラもどんより。
・キャラ同士のウィットに富んだ軽妙な軽口の応酬がアルスラーン戦記の魅力の1つなのに、キレがない。ここは著者の力量不足としか言いようがない。
・ダリューンとナルサス、アルスラーンとエラム、アルフリードとファランギース、ギーヴ・・これだけの面子が揃って、面白い会話は・・。
・それどころか、温厚なアルスラーンが味方にキレる場面が。
 形だけとはいえ、アルスラーンはそんなことしないと思ってたのに。イラついてる?
・ナルサスがエラムを厳しく指導し、エラムがしょんぼり。
 伏線とはいえ、さらにストーリを重くどんよりに・・。
・おっちょこちょいアイーシャはただコケるだけ。

過去の行動に泥を塗る

・今回、第一部で倒したはずの尊師が復活。
 ライバル不在と思っていたので、強敵復活は喜ぶべきことながら。
 これではかつてサームの捨て身の行動が無駄になるのでは。過去に泥を塗らなくても・・。
 
・そして15巻ラスト。
 パルスのために周辺国をかき回して欲しいから、と命を助けたヒルメスに倒される失態。
 あの時処刑しておけば、あの選択は間違っていた、とかつての策にケチがついてしまった。
・ヒルメスとバトルしながら「これはやられる」となぜ思ったのか?以前互角の戦いしてたろう?
やられる前のセリフがらしくない。
 「逃げろ!」連発。
 伴侶を迎えて人生が変わったといえばそれまでだが・・。
 もっと最後まで不適で不遜で相手を騙すセリフを吐いて欲しかった。残念の一言に尽きる。
 
・倒された理由の一つに「女神官の修行が足りなかったから」をつけたのは・・。
 女神官でなく妻になることを選んだから、もともと向いてなかった、という理由があるにせよ・・かわいそうすぎる。
・それでもこの二人は幸せな最後を迎えた方か。アルスラーンは未だヒロイン不在だし。。
 
倒した方のヒルメスが喜んでないのが辛い。やるせない。
 いくら実力で正面から倒したのではなく、偶然の奇襲が成功したとはいえ、もう少し喜ばないと、浮かばれないよ・・。

16巻執筆予定

著者秘書の安達さんツイートより。


意外に取り掛かりが早そうですね。
 
ようやく最後。なんとか完走しましょう。


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