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[感想1][再就職]大卒だって無職になる "はたらく"につまずく若者たち [工藤啓] 「真面目な若者(〜39歳)が無職になる現代。解決策は思い切れ!」

更新日:

年末、就職関係の本を読んだので、2回に分けて紹介します。
 
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本はこちら

 
部屋で体育座りをしている白いクマさんが表紙。
私はKindle版を買いました。

「認定NPO法人育て上げネット」の活動

著者が運営する団体のサイトはこちら。

http://www.sodateage.net/

認定NPO法人育て上げネット | 若年無業者(ニート)若者就労支援・ひきこもり状態などの相談

東京都立川市にある団体。
 
Twitterアカウントはこちら。 
 
この団体のやってること。
認定NPO法人育て上げネット | 私達が取り組む社会課題、サービス紹介
・当事者を支援する「若者就労支援」
・支え手・担い手を増やす「支援基盤強化」
・社会にインフラをつくる「生態系送出」
 
基本は若者の就労支援ですが、もっと根本的解決を目指している模様。
 
なお、この団体や本書の「若者」とは、15〜39歳のことを指す模様。(「子供・若者育成支援推進法」2010年4月1日施行により)
 
20代までかと思いましたが、30代も若者なのね!(ちょっと嬉しい

本の感想

「ニートは怠け」は本当か?

以下、「はじめに」より引用します。

二〇〇四年当時、日本社会に「ニート」という言葉が吹き荒れました。働いていない。学校に通っていない。職業訓練を受けていない。そんな状況の若者に対し、社会は自己責任と「やる気」という精神論でバッシングしたのです。同じ若い世代からも厳しい言葉が突き付けられました。自宅から出ることすらできなくなってしまった、ひきこもり状態の若者にも、少年鑑別所や刑務所から出所してきた若者にも、生活保護を受給せざるを得ない状況の若者にも、社会は冷たかったのです。

働けない理由は人それぞれなのに、ひとくくりに「ニート」にしてしまった。
著者はそんな現代に疑問を投げかけています。
 
働けない理由について、本書の中で、いくつか理由を述べています。

悪化する景気。縮小する経済。若い世代への仕事の数は減り、大学を卒業しても仕事に就くことができない、また就職してもつまずいてしまう若者の問題も、ついに顕在化してきたように感じます。それでもなお、「大学まで卒業したのに就職できないのはフツウではない」と、大学進学率が低かった時代に働きはじめた親世代から大卒者への"新卒正社員""安定継続した会社員ライフ"要求が、過度のプレッシャーとなって、在学生や既卒者に襲いかかっているのです。

景気が悪いだけでなく、世代間の認識ズレも挙げていますね。

 ※働けない理由については、後日、感想2で挙げる予定

本書では、大学を卒業しても就職することができなかった若者、就職したけれど途中でつまずいてしまった若者のありのままの姿を伝えていこうと思います。

この本では、著者が運営する「認定NPO法人育て上げネット」での支援事例を元に、複数の架空の人物を作り上げ、著者の視点からその人物を紹介する形式になっています。
 
話し言葉も多く、平易な文章で、読みやすい本でした。

フツウの登場人物

この本の特徴は、登場人物が「フツウの人」であること。
何がフツウなのか?
 
以下、本書の登場人物を挙げてみました。
 
・会社で10年働いていたのに、体を壊したのをきっかけに解雇され、寮を追い出され、公園で寝泊まりすることになったある若者
・有名国立大学を卒業後、ひきこもりになったH君
・4/1がタイムリミット、おとなしくまじめが取り柄の草食系女子R子さん
・人生初の挫折は退職、一度も失敗したことがないI君
・仕事ができそうに見えるができなかったW君
・親を安心させたいがために離転職を繰り返すY君
・優等生だったがためにすべて自分で背負い込んでしまったSさん
・「できない」と言えない、ひどくまじめで人あたりがよく、「何に困っているかよくわからない」M君
・両親からやりたい仕事を認めてもらえないT君
※赤文字は後で詳しく取り上げます
 
・・・いかがですか?
「明日は我が身」という言葉がピッタリでは?
最初の若者は特殊かもしれませんが、それ以外は全て、普通の人、その辺にいそうな人なのでは?

働けなくなった理由はわからない?

そうなると。
働けなくなった理由、知りたくなりますよね。
「単なる怠け者では?」「ワガママでは?」「社会不適合なだけでは?」と思うのでは?
私も最初はそう思いました。
(それが今の私を苦しめている理由の1つですが。)
 
10年以上、若者の支援をしてきた、経験豊富な著者や、団体メンバーは、本書の中で何度も語っています。
「ひきこもったきっかけはわからない」
「働けない理由は最後までわからなかった」
「なぜ働けるようになるのかわからないままだった」

 
・・・わからないんだってさ・・(;・∀・)
 
本人が語らなかったり、語ってもらっても真実とは限らない。
著者達は「そんなことはどうでもいいのだ」と、それ以上深入りしないようです。
それよりも「その人の今と、そこから見通せるちょっと先の未来」を大事に、過去を聞き出すことをせず、サポートを頑張っているようです。
 
いまそこにある問題を解決しようとする姿勢、立派ですね。
 
理由は、どこかの専門家が、いつかまとめてほしいですね。

私は、登場人物の中から、私によく似たSさんとM君の話を、以後、引用していきます。
 
まずはSさん。
 
・極度にまじめ。まじめさゆえの過度な杓子定規で周囲に煙たがられる。
人から「求められている」ことに敏感。期待に応えようと一生懸命になりすぎる。
・会社員時代、がんばりすぎた。
 休憩時間に息抜きせず、周囲の忠告に耳を貸さず、一心不乱にやるべきことをこなそうとし、長時間労働で集中力と作業効率が低下してさらなる残業を強いられた結果、身体的にも精神的にも追いつめられて退職。
・「働けない」今の状況から早く脱出したいと焦っている。

Sさん
一生懸命にやっているのに、みんなの期待に応えられない自分が申し訳ない

ああ、自分がいる(´;ω;`) 
まじめ、期待に応えすぎ、がんばりすぎ、焦る・・。
 
著者や団体の意見。

 僕は、思う。まじめであることは一つの才能だ、と。物事をきちんとこなすことは誰にでもできることではない。まじめであるからこそ、自分をふがいなく感じ、焦ってしまう。
 Sさんのような若者に対して、「少しくらい手を抜いて、適当にやることも必要だよ」と、僕たちはよく言う。でも、これがなかなか難しい。Sさんみたいにまじめな若者は、まじめに手を抜こうとしてしまうのだ。「まじめにやる」ことと、「適当にやること」のバランス感覚が、仕事をやっていくうえでは必要なことなのだけど、そこをいかに伝えていくかが、僕たちの課題なのだ。

わかる。
言葉ではわかる。
でも、適当にできないのです(´;ω;`)
まじめだから・・。
 
このようなまじめな人を、得てして「経験が足りないから」とバッサリ切り捨てる人が多い中、それに疑問をもつ著者。

でも、学生時代に、多様な経験を積める人がどれだけいるのだろう?経験を積むことが難しいとするなら、費用を負担して学ぶ学校という世界と、労働の対価として所得を得る社会とのギャップを、どうやって乗り越えていけばいいのだろう?

安易な経験至上主義に疑問を呈してもらえると、救われます。
「真面目に勉強だけやってる人はダメだよね」と、私もよく言われたクチなので。。
 
なお、その後。
Sさんは、アルバイトを始め、ときどき事務所にきているとのこと。

Sさんが抱えた「焦り」「悔しさ」・・。それを少しでも解消するために、Sさんの場合は、相談できる人、グチをこぼしてもいい人とつながることができた。

自分に近すぎる人、例えば親友や家族には、グチをこぼしにくいこともありますからね。

例:できないと言えないM君

もう一人、M君。
 
・工学系の大学を卒業後、システムエンジニア(SE)として五年間働いた。
・3社に勤めたものの、いずれも二年未満で退社。
・何度個人面談しても、M君は自分のことを語らなかった。

M君
僕のことを話しても、忙しい相手の迷惑になるだけだから、申し訳なくて話せなかった。それに、大学を出て働いた経験もあるのに、そんなことで悩んでいるのかと思われるのがつらかった

ああ、ここにも自分がいるよ(´;ω;`)
迷惑かけたくないから、黙っちゃうんだよなあ。
わかってるけどねえ。。
 
M君は、周囲に打ち解けた半年以上後で、自分の悩みを語り始めたようです。
・自分はシステムエンジニアの仕事をまともにできないのはわかっている。
・でも大学で専門教育を受けたんだから、「できない」とは言えない。
・だから仕事を引き受けるけど、できなかったときのために、いろいろ言い訳する。
・「使えないヤツ」と言われるのがイヤなので、すぐに会社を辞めてしまう。
・そして会社を転々としてしまった。。
 
失敗する前に、トラブルになる前に、あらかじめ身を引いてしまうのですね。
ああ、わかるわかる(´;ω;`)

 大卒に限らず、働きたいのに働けない若者は、自己肯定感の低い人が多いと、僕は感じている。
「注意されると攻撃されているというか、自分自身を否定されているように感じる」
 こんなふうに言う若者も多い。自分に自信がない。自分には価値がない。そんなふうに思い込んでいるから、ちょっと注意されただけで、「ダメな人間」だとレッテルを貼られたように感じてしまうのだろう。

これ、自分も悩んでいます。
「若者は打たれ弱い」「根性が無い」という、いわゆる「今時の若いヤツは・・」論ですね。
 
その後。
M君は、スタッフや他の若者の後押しで、作業をすることが直接人のためになっているという実感が得られる、介護の仕事に挑戦中だとか。
 
最後に著者の言葉。

人は必ず迷うし、将来に不安を抱える。
僕だって、迷ってしまうときがある。その不安を克服するために、情報をやたらめったらかき集める。でも、どこかで踏ん切りをつけなければ、次につながる行動はできない。それは誰だって同じなのだ。

情報を集めすぎることへの警鐘、そして行動することの大切さを訴えます。

そこで、僕はまた、NPO法人「子どもと生活文化協会」の和田重宏会長の「思い切る=思いを断ち切る」という言葉を思い起こしてしまう。考えることをいったん止めなければ、一歩は踏み出せない。

これ、今の私、痛感しています。
考えすぎて身動きが取れなくなったことがあったので。。
 
思い切って、思いを断ち切って、行動してみます。

次回は今時の就職事情について

もう少し書きたいことがあるので、続きは後日。
ここに書きました。


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