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[マンガ]フットボールネーション (7)[大武 ユキ]「日本サッカーの守備が格上に通用しない理由は"日本の常識"にあり?」

更新日:

※ネタバレ注意!
 
2015/2/27発売。
ビッグコミックスペリオールで連載中、運動科学総合研究所の科学指導を取り入れたサッカーマンガ「フットボールネーション」7巻 の感想です。
 
※私はこのシリーズ、今回初めて読みました。1〜6巻は未読で、ストーリーや登場人物をよく知らないため、今回はそこはさらっと流します。ご了承ください。
 
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本はこちら


フットボールネーション 7 (ビッグコミックス)
 
帯の「サッカーの「常識」を覆す!!"DFは○○するな!!"」が気になったので、買ってみました。

今巻の内容

ざっくりした流れ

試合は3試合収録。
・天皇杯 4回戦 バコレータ高知ー東京クルセイド 戦
・トレーニングマッチ(TM) 東京クルセイドー湘南ウェイブズ 戦
・天皇杯 準々決勝 東京クルセイドー愛知SC 戦 途中まで

マンガ的演出よりリアリティ重視の絵?

一般的なスポーツマンガ的演出(集中線、擬音、選手の汗がページいっぱいに広がるような、「スピード感」「迫力」「躍動感」など)は控えめ。
 
代わりに、まるで美術のモデルのような、細部にこだわった選手の体勢を描いたシーンが大半。
 
「リアルなサッカー選手の動き」に重点を置いた絵なのでしょうか。

Jリーグにも詳しい著者

そんな雰囲気が伺えるシーンが多数。
・ゴール裏のサポーターの会話がリアリティ満載(ちょっと方言が強すぎる気もするけど)。
 ・「ちっくとプレッシャーかけられるとーーーずるずるとキーパーまで戻すいういつものパターンよねや。」
 ・地元の高校の選手とユース上がりを増やさないといけない、天皇杯は罰ゲーム、ボコると空気読めと言われる、負ければ"プギャー"って笑われる、ベスメン規定は天皇杯だで大丈夫だ、・・など。
・選手の心の声がとってもありそう。
 「このシーズン終わったら監督クビだろうなぁ・・」「ちょっとパスミスしただけで、サポーター怖いしなどなど・・。
 選手はこんな風に考えてるのかな。。選手も人間とはいえ、夢が壊れる(;・∀・)
 
・2ページ見開きで味の素スタジアムが描かれたシーンは凄かった。
 書き込まれた座席、青い空、白い雲、「東京にこんな異次元空間があったんだー!!」と感嘆の声を上げる少女。
 このページを多くの人に見てもらって、日常と異次元空間を行き来するという幸せな生活を体験してもらいたい。

「自分たちのサッカー」

No.56(注:56話)のタイトル「自分たちのサッカー」
 
これは劣勢時、困った時に使うケースが目立ちますね。
「自分たちは間違ってない!大丈夫だ!」と自分に言い聞かせるように。
困ったときに原点に返る場所なら、そこから再びやり直せるなら、悪くない言葉なんですが。
 
作中の使われ方は、なんだか、2014ブラジルW杯の日本代表を皮肉ってる気もしました(;・∀・)

こだわってる監督は、往々にして選手の特性無視で無理矢理配置に落とし込むし、
試合中の柔軟なフォーメーション変更もできない場合がある。
交代策が消極的なことも多い。

確かに、あのブラジル大会での日本は、ドログバ登場などの緊急事態に弱かったような・・。

「最後は気持ち」

前述の「自分たちのサッカー」と「相手ありきのサッカー」の2つを提示した上で。
 
「好き嫌いはあれど、どっちのやり方が正しいかなんて答えはないんだがな」「スポーツは勝った方が正義だし」と、自分でふっておいて!と思いながら。
「認めたかぁないがーー最後は「気持ち」だ。」という話に! 
 
え、精神論??
と思いましたが(;・∀・)
 
調子が悪いチームは、試合中に「監督の言うことを信じて必死に練習もしてきたのに降格しそうだし」など考え、サッカーに集中できず、パスミスする選手が描かれています。
 
気持ちというより、目の前のサッカーにどれくらい集中できているか?という話ですかね。
 
プロなら、試合に関係ないことで迷いが出ないよう、選手も監督も、しっかり頭と心の準備をしていないといけませんね。

戦術メモリー

 
主人公のがスルーパスを連発しているのをみて。
秋葉は「どうやったら「見えて」「そのタイミング」で出せるのかが・・分からない」と悩み、教えを乞います。
 
その流れで出てくる言葉が「戦術メモリー」
聞いたことない言葉ですが。。

秋葉
つまり「戦術メモリー」って、
サッカー経験値みたいなものですか?

「サッカー頭がよい」「サッカーを知ってる」とも言えるようです。

良いサッカーをじっくり見たことのない選手が、良いサッカーを実行できるとは思えないんだ。
文章における語彙=ボキャブラリーは
すなわち
戦術メモリーなんじゃないか
ーーーとね。
インプットの量と質がアウトプットに無関係なはずがない。
どんなジャンルであろうと。

秋場は、自分のプレーやダイジェストをみるくらいで、サッカーの試合を観るより自分の技を磨くタイプ。
子供が夜遅くまでリフティングの練習をする・・という話はよく聞きます。
 
それが悪い訳ではないのですが。 
日本では、個人の技術を追求しすぎて、戦術メモリーが溜まらない、もっと上にいけるのに行けない、もったいない選手が多い・・と、著者は日本の常識に疑問を呈しています。
 
この後のDFの話もそうですが。
この本は「日本サッカーの常識が、実は間違っているのでは?」と指摘するのが特長なのですね。

なお、私の記憶でも。
サッカーをする人の半分くらいは、本気で試合観戦をしていませんでした。
中には、海外サッカーはレベルが高くて面白いから観るけど「Jリーグ?レベル低いし〜」と露骨にバカにしてくる人も。
くっ。。

日本人DFは腰を落とした守備をする

相手が強そう、格上だと意識すると、DFは腰をグッと落とし、前屈みで、モモの前に体重が乗って踏ん張り、ボールを凝視し、相手と距離を保ってしまう。
 
相手が弱そう、格下だと意識すると、DFは腰を落とさずに重心を高く保ち、ニュートラルな姿勢で、相手の全体を見て、ボールホルダーに身体ごと当てに行って奪い取る「攻めのディフェンス」をする。
 
前者は、日本で昔から"常識"として習ってきたディフェンスのやり方。

日本の守備が、格上相手にまったく通用しない理由の一つがこの"常識"だとしたらーーー!!

 
前者だと、攻撃側は全く怖くないそうで。
瞬間的にパッと動けないから、ボールしかみてないから、ドリブルで抜けるし、ちょっとフェイント入れるとシュートコースも空いてしまう。
 
マンガ内では、ブラジル代表CBのチアゴ・シウバを例に出しています。
私は海外サッカーに疎いので、詳しくは書けませんが、


この動画内のドリブル対処時では、確かに重心を低くしてはいませんね。

日本人は守備と攻撃を分けて考える傾向が強いし、DFも「待ち構えて守る」って意識が強くないか?

昔はDFは守備技術しか学んでいませんでした。
最近はDFの攻撃参加が普通になっています。
日本の指導者の考え方が古く、未だに昔のやり方を教えている可能性はありますね。

なんかゾーンディフェンスが・・とか、守備の組織が・・とか以前の「根本的な」個々の守備の体の使い方が下手すぎるんだな、オレらって。

日本人は守備がダメダメだという話はよく聞きます。
日本代表レベルの選手でも、海外で常識レベルの守備ができてない、日本には守備の文化がない、と。
 
海外のやり方に盲信するのは危険ですが。
日本が世界で勝てるサッカーをするためには、海外の"常識"を積極的に学ぶ必要はあります。
 
この守備の重心の話は、意識の持ちようで結構簡単に上達するらしく。
それは次巻(8巻)で・・とのこと。
次巻が楽しみですね。
 
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