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[感想][小説]アルスラーン戦記4 汗血公路 [田中芳樹] 「新キャラ続々!イスファーン、ザラーヴァント、トゥース、メルレイン。最重要人物、エトワールとイリーナ」

更新日:

2015年4月から、


アニメ絶好調放送中の「中世ペルシアによく似た異世界の英雄物語」、田中芳樹「アルスラーン戦記」
小説版第4巻「汗血公路」の感想とまとめです。
 
アニメはまだまだ先。
 
※がっつりネタバレしてます。特にエトワールの正体について書いてます!注意!

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本はこちら

私が読んだのはこちらの1988/8発売の角川文庫。

表紙イラストは天野喜孝。おそらくこれはナルサス
 
カッパ・ノベルス版、光文社文庫版、Kindle版はこちら。
  

前巻の感想をざっくりと


アルスラーン、隣国のシンドゥラへ遠征。
 ラジェンドラ王子の即位を助け、同盟を結び、ひとまず東は安泰。
 ジャスワントが味方になる一方、マルズバーンのバフマンは戦死・・。
 
・ヒルメスはマルズバーンのサームを味方に。
 王弟ギスカールの許可を得て、一軍を率いて西のザーブル城に立てこもる、ギスカールの政敵ボダン大司教を攻撃。
 初戦に勝利も、マルズバーンのクバードを味方にできず。
 
・クバードは放浪の旅へ。
ペシャワール城に戻ったアルスラーンは、ついにルシタニア征討軍を公式発表。
 祖国奪回の戦いが始まる!

その他の感想はこちらに書きました。
 
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全体図


アルスラーン読本に載っている地図から自作しました。
アルスラーン地図2
今回はパルス国内のみの話。
以下、詳細な地図を用意したので、各勢力ごとに紹介していきます。

3巻総評

各陣営ごとにまとめます。
人物の描写は、アルスラーン戦記読本のキャラクターガイドより一部抜粋。

アルスラーン軍 戦力拡大も、ギーヴ離脱?

4東地図
・逃げ惑った1巻、ペシャワール城に逃げ込んだ2巻、回り道でシンドゥラ遠征した3巻を経て。
 4巻、やっとルシタニア軍相手に祖国奪回の戦いが始まりました!
・パルス国内からたくさんの武将や兵士がペシャワール城に集まり、戦力が一気に拡大。
 イスファーン、ザラーヴァント、トゥースが加入。
・出陣前に魔導士のサンジェを倒す。
・エクバターナへの道にはルシタニア軍の城が2つあったものの、ナルサスの策でどちらもたった一日で落城!
 ナルサスは化け物。
 王都エクバターナまでの道のり、あと半分!
 
・順調に見える中。
 ここまで苦楽を共にしたギーヴが、新参者のイスファーンと揉めた挙句、なんと出陣前にアルスラーン軍を離脱!行方不明に!


 アルスラーンは悲しむが・・その裏にはナルサスがいた。

ルシタニア軍 いい所?無いよ!

・3巻以上にボロボロに。
4東地図
・東は、アルスラーン軍を止めるために用意した、チャスーム城聖マヌエル城があっさり陥落。
 城主ののクレマンス将軍バルカシオン伯爵は死亡。
・小規模ながら、ダイラム地方に攻め込んだルトルド公爵軍が、たまたま居合わせたマルズバーンのクバードと、ゾッド族のメルレインにより、壊滅。
4西地図
・西は、政敵のボダン大司教が立てこもるザーブル城を、ヒルメス軍に落とさせたのはよかった。
 しかし肝心のボダンはしぶとくマルヤム国方向へ逃亡。後顧の憂となる。
 その上ヒルメス軍はザーブル城を占拠、独立の構え!
 
・止めは4巻ラスト、衝撃の展開!


 なんと捕虜のパルス国王アンドラゴラス脱獄に成功 王弟ギスカールを人質に!!
 これ、リアルタイムで読んだときは本当に驚いた。このころの著者・田中芳樹は神がかっていた。
・なおイノケンティス七世は今回も役立たずです。
 
いいところが一つもありません。。

ヒルメス軍 念願の根拠地をゲット!

4西地図
・3巻に続いて続行中のザーブル城攻めに成功、城を手中に!
 城内に食料を集め、城壁を修復し、念願の根拠地を得た!
・いよいよこれから・・という矢先、魔導師の尊師からある言葉を聞いてしまったため、ザーブル城にサームを残し、ザンデと共にある場所へ向かうことに・・。

魔導師陣営 また一人減るも・・

・3巻で左腕を失ったため、右腕を毒手に改造したサンジェ、またもペシャワール城に侵入して放火!
 しかし執念虚しく、ギーヴに致命傷を受け、堀に落ちて死亡( ;´Д`)
・2巻でナルサスにやられたアルザングに続くメンバー欠落。
 残るメンバーは尊師、弟子のグルガーン・グンディー・プーラード・ビード・ガズダハム計6人。
・しかし彼らは蛇王ザッハークが復活すれば命などいらない狂信者。
 犠牲が出ても悲しむそぶりなし。

?????国 予想外の侵入者

・4巻ラストに登場。
 本格的な活動は5巻。

今巻の新キャラ


人物描写の一部はアルスラーン読本より引用。

※アルスラーン読本の感想はこちら

エトワール(エステル) アルスラーンの最重要人物?

・マンガ、アニメでは、第0話から登場した、エトワールという騎士。


・小説読んでる人はとっくにご存知。
 本名はエステル女性です。
 ・・漫画とアニメでは全く女性に見えませんが・・大丈夫かな?( ;´Д`)


→2015/8/23(日)の放送で、エトワールは金髪ロングの女性と判明。よかった。 
・ルシタニア人の少女、♀。
・アルスラーンより二ヶ月早生まれ。
・肩の下までとどく長さのあわい褐色の髪、白い顔、濃い蜂蜜色の瞳をもつ。
・兄弟のない騎士の家を継ぐため、騎士見習いとして、男装して従軍。
・イアルダボード教の熱心すぎる信徒であるため、知識の偏りが凄まじく、本人は真面目なのに周囲の失笑を誘うほど世間ずれしている。
 しかし、アルスラーンの優しさや考え方に接するうちに、少しずつ変わっていく・・。
 この物語は、アルスラーンとエステルの成長物語とも言えそう。
・どこまでも気がつよく、その行動力は無謀といえるほどだが、いつでも懸命なようすは、周囲の人々に元気をあたえている。
 
・漫画やアニメではエラムと互角の強さで、部下に指示を出すシーンもありましたが。
 小説ではそうではなく、みならい騎士相応の実力。
 ダリューンの鎧に矢を当てたりと非凡な戦闘能力を見せるも、小説中では弱い部類。
 
・一応アルスラーンのヒロイン役ですが、女性の可愛らしさとか、甘い恋愛シーンは皆無。
 アルスラーンも、異性というより妹だとみている雰囲気が。
 
・第二部に入ると、いろいろと普通になり、それなりに剣が使える美しい女性騎士に成長しますが。
・やがてとんでもないことに。。
 
第一部は大丈夫なので、なんか変な女の子を、微笑ましくお楽しみください。

イリーナ内親王 ヒルメスの最重要人物

マルヤム国王ニコラオス四世の次女、内親王。
・白すぎるほど白い、繊細な顔だち、黄銅色の髪。
・眼病によって視力を失い、また病弱でありながら、王女としての気品と誇りを失わない。
・アルスラーンと違って、王族らしい王族。つまり世間一般ズレしている。
 ある意味、エステルと同じ。
 
・幼い頃、マルヤムに一時身を寄せた少年時代のヒルメスに出会った頃から、慕い続けている。
 
4巻では出番はわずかですが。
やがてヒルメスに大きな変化を与えることに。

メルレイン 何かと便利なアルフリードの兄

ゾット族の族長ヘイルターシュの息子。
・つまりアルフリードの兄(異母兄)
・赤みをおびた髪に黒い布を巻きつけている。
・秀麗といえる顔だちだが、いつも無愛想、不満ありげ、謀反を起こしそうな人相をしている。ひどい。。
2巻でヒルメスにヘイルターシュがやられた後、メルレインは次の族長には選ばれず。
 アルフリードの方が人気があり、メルレインは次点。
 アルフリードの生死を確認しなければ族長になれないので、妹を探す旅へ。
 ダイラム地方でクバードとイリーナに出会い、運命が急展開。
 
・得意武器は。視力も優れている。
 弓の腕だけならマルズバーンになれるとクバードのお墨付き。
・自称「パルスで二番目の弓の名人」
 
・妹がおてんばなためか、逆にひ弱いほどしとやかな女性が好み。
・パルス国に属さないゾット族、という立場は何かと便利。
 他国と戦闘になっても「いや、あいつらパルス国の軍隊じゃないし・・」と言い訳できるので、ナルサスが便利屋としてメルレインを使う場面が多々。

4巻ではまだアルスラーン軍に合流しません。もう少しお待ち下さい。

イスファーン 狼少年の兄はシャプール


・エクバターナ攻防戦の際に命を落とした悲運のマルズバーン シャプール
・二十代前半、♂。
・強靭に引き締まった中背の体躯、好き通った琥珀色の瞳。
・性格は真面目でやや堅苦しいほど。
・兄のシャプールを尊敬。
 
・異名は「狼に育てられし者(フアルハーデイン) 」
 二歳の冬のときに母親と山の中に捨てられ、兄のシャプールが助けたときは、母親は子供を守って凍死したが、イスファーンは生きていた。
 そのとき二匹の狼が逃げていったが、イスファーンを食べるためではなく、自分達が狩った兎を置いていったとか。
・アルスラーン&キシュワードが鷹のアズライールを使うなら、イスファーンはを使う。
 第二部から二匹の子狼を拾い「土星(カイヴァーン)」「火星(バハーラム)」と名付け、戦場に連れていく。
 話が進むとともに二匹は大きくなり、やがて戦闘に参加、敵を倒すように。
 
・武器は主に二匹の狼
 武芸一般に秀で、ギーヴと互角に戦うほど。
 
4巻で仲間になるキャラではキャラ設定・実力的に一つ飛び抜けているかも。

ザラーヴァント 最大の見せ場は土木工事


オクサスの領主ムンズィルの息子。
・二十代前半、♂。
・童顔を嫌ってか、頬にだけひげをはやしている。
 
パワーファイター。
 小説4巻では「右手の槍でルシタニア騎士を貫き、左手の盾で兵士を3メートル吹っ飛ばす」デタラメさ。
 
・最大の見せ場は第二部からスタートした土木工事
 豪快で明るい性格から作業者に好かれたり、上手く競争心を煽ったりと才能を発揮。
 
第一部ではまだまだ武将の一人。
登場していきなりジャスワントと揉める、印象最悪のスタートながら、徐々にいい人っぷりが出てきます。

トゥース 最大の見せ場は花嫁選び


・南方のザラで守備隊長をしていた。
・二十代後半、♂。
・銀貨のような瞳と、いかにも戦士らしい鍛えられた肉体をもつ、寡黙な男。
 
・得意武器は
 南方のナバタイ国に伝わる鉄鎖術の達人で、つねに左肩に鎖を巻いており、乱戦では強力な武器となる。
 なお、4巻にはもう一人、意外な鉄鎖術の達人が登場しますが・・?
・華々しさはないが、与えられた任務を大過なく黙々とこなす。
 
・最大の見せ場は「トゥース卿の花嫁選び」

 第2部、小説10巻の話ですが。
ストーリーにあまり関係ないので、ここに書いてしまいます。
 ・トゥースの戦友、十歳年長のバニバールが、静養の果てに死去。
 ・トゥースの未亡人は、自分も病弱なため、三人の娘のうち一人をトゥースの妻に・・と頼み込んだ。
 ・長女パトナ(18歳)、次女クーラ(17歳)、三女ユーリン(15歳)の三人ともトゥースに好意をいだき、トゥースも好ましく思ったが「三人の容姿・才芸で優劣がつけにくいからひとりを選べない」と回答。
 ・すると未亡人は、壺の中に赤・青・黄色のガラス玉(硝子玉)を入れてくじ引きさせることに。
 ・仕方なくトゥースは壺からガラス玉を手に取ったが、何度やっても玉の色は??

トゥース
赤、青、黄の三色をまぜあわせると、黒になる、と。三人のうちひとりだけは選べぬ。
よろしければ三人とも妻として、生涯、たいせつにしたい

 ・これに喜んだのは三姉妹。ガラス玉をこっそりすり替えた模様。
 ・これ以後、パルスでは、求婚する男に女が白や透明のガラス玉を与えると、それは拒絶の意思をしめすことになるようになったーーとか。
 ・無口なトゥースが、女好きで知られるクバードにもギーヴにもできない「偉業」を達成したことについて、関係者のコメント。
  ・クバード「要するに、おぬし、ハーチム・マイマイ(むっつりすけべ)だったのだな」
  ・ギーヴ「(沈黙)」
  ・アルスラーン「無欲の勝利というやつかな、ギーヴ」

この三姉妹はトゥースとセットで活躍するのですが・・その話は10巻以降。
第一部のトゥースはザラーヴァントと同じく、単なる強い武将のひとりです。

4巻 各章の感想

ここから、細かく各章をみていきます。

第一章 東の城、西の城

・アルスラーン檄文に応じた兵たちが、パルス各地からペシャワールに集まり始める。
・レイの城主ルーシャン、オクサスの領主ムンズィルの息子ザラーヴァント、マルズバーン シャプールの弟イスファーン、南方のザラで守備隊長をしていたトゥースなど。
 
・アルスラーンの奴隷解放令に反対する諸侯は多いが、発令は「アルスラーンが国王として即位後」とわざと時間差を設けた。
 これで、いずれは取り消しにできるかも・・と考える諸侯が出て、アルスラーンの元に参戦しやすくなるから。
 当然ナルサスの考え。
・そんなナルサスは中書令(サトライプ)に任じられた。国政の補佐役、事実上の宰相。
 ナルサスは文治部門と軍事部門に分けて組織編成を進める。

ナルサス
どんな大国であろうと、地図一枚あれば、殿下のおんために、その国を奪ってごらんにいれます

・将軍として忙しいダリューンに代わり、ジャスワントがアルスラーンの侍衛士(護衛)となる。
 夜にアルスラーンの部屋の扉の前で、毛布と剣を抱いて寝る。
 
・しかし、勢力が膨れ上がった影響で、新旧派閥争いが勃発。
 まずはザラーヴァントとジャスワント。
 キシュワードが止めに入って、今回はことなきを得た。
・閥を作るのに反対のナルサスは、早速対策。
 なんと若くて貫禄がない今の中書令(ナルサス)をルーシャンに変更、ナルサスは軍機卿(フォッサート)に。
 ナルサスの仕事はそのまま、しかも軍事に集中できるように。
 中書令は人望や貫禄が大事で、ルーシャンもアルスラーンとナルサスに好意を持ち、諸侯も納得するという、いいことずくめ。
 ナルサスは地位にこだわらないからこそできた芸。
 
「解放王アルスラーン」を初めて言葉にしたのはギーヴ。
・そんなギーヴは、組織が大きく、固まってくると、窮屈になっていったが。
 ある日、ナルサスと密談
 
・場面代わってエクバターナのルシタニア軍。
 「右足を夢想の池に、左足を妄想の沼につっこんでいる」イノケンティス七世。

イノケンティス七世
おお、我が愛する弟よ

 と今回も王弟ギスカールに相談という仕事の丸投げ。
 なお、何年かかってもタハミーネへの求婚だけは諦めない模様。
 
・宮廷書記官オルガス曰く、ボダンが壊した用水路の工事は進まず、夏に向けて水不足の不安あり。
 ギスカールはエクバターナ放棄も考え始めた。
 
・そんな中、ヒルメスが早くもザーブル城を落とす!
・聖堂騎士団は城に立て籠もっていたが、攻城戦・守城戦のスペシャリストサームの献策で、地下用水路に油を流して火攻め。
 火と煙で混乱する中、別の地下用水路からヒルメス軍進入
・ザンデは大剣から棍棒に武器を変更。
 ダリューンに敗れてから、剛力を生かす方向に。
 樫の木、水牛の革を巻いて強化、先の方に何本も太い釘をつけて相手をぶん殴る。
・パルス人と煙に追われて、たまらず城門を開けて逃げようとしたら、外ではサームが待ち構えていた。
 擬似退却と弓矢と騎兵の突撃をうまく組み合わせて一蹴。
 ザーブル城は陥落。
 
・サームは、自分を信頼して目の前で銀仮面を外してみせたこと、顔の火傷をみて、今後ヒルメスを支える決意をする。
 それだけでなく、エクバターナ陥落の責任を感じ、アルスラーン・アンドラゴラス・ヒルメスの激突を防ごうと考える。
 あまりにも重い苦労を背負い込むサーム・・(´;ω;`)
 
・聖堂騎士団合計二万人の捕虜は、砂漠に水食料無し、負傷手当てなし、装備取られて放り出された。
 残る一万二千は降伏。
・ボダンは僅かな従者と共に西のマルヤムへ落ち延びた。
 ボダンの次の登場は第二部。しばらく出ません。もう見たくないでしょうが。
 

第二章 内海からの客

・舞台はパルスの北側、ダルヴァント内海に属するダイラム地方
 かつてナルサスが領主だった地で、今でも人気あり。
・ダルヴァント内海は塩分を含む湖。東西約九百キロ、南北約七百キロ、潮の干満あり。
 
・そのダルヴァント内海に、マルヤムからガレー船が到着。
 矢が刺さり、帆が一部焦げている、戦争から逃れてきた様子。
・船から降りてきたマルヤム人は、ダイラム地方の役人に同盟とルシタニア打倒を説くが、地方役人には荷が重すぎる。
 
・そんな中、ルシタニア兵が攻めてきた!
 ルトルド公爵の配下、騎馬三百騎。
 目的は偵察と略奪。ギスカールは止めていたが、末端まで命令が行きわたらない。
・ルシタニア軍がダイラムの人々を虐殺する中、クバードが通りかかった。
 3巻でヒルメスと決裂したあと、乗り気ではないが、とりあえずアルスラーンのいるペシャワール城のある東へ向かった。しかし道を間違えてダイラムに迷い込んだ模様。
・ルシタニア軍は、クバードと、別の旅人メルレインに、どんどんやられる。
・メルレインは、妹のアルフリードを連れて帰るか死亡を確認しないと、ゾッド族の次の族長になれないと語る。
 
・この二人の旅人を呼んだのは、マルヤム王宮の女官長ジョアンナ
イアルダボード教は、ルシタニアの西方教会と、マルヤムの東方教会に分かれて対立していた。
 二年前、ギスカールが率いたルシタニア軍が一カ月でマルヤムを占領。
 マルヤム国王ニコライ四世は戦場に出ずに逃げ回り、国王と王妃エレノアは王宮に軟禁。
 命を救う約束で降伏文書にサインしたが・・宗教指導者のボダンが約束を破って火を放ち、王と王妃は焼死。
 約束を勝手に破られたギスカールは激怒。
 その間にマルヤム国王の長女のミリッツァ内親王と次女のイリーナ内親王はダルヴァント内海の西北、アクレイア城に逃げ込む。
 以後、二年間抗戦したが、内通者により落城。
 イリーナは逃げたが、ミリッツァは塔から身を投げた・・。
 そして5日の逃亡の末、ダイラムに着いた、とのこと。
 
・クバードは当初は否定的だったが、結局はルシタニアを追い出すために協力要請に応じる。
 ただし謝礼を要求。メルレインも同意。
・しぶしぶジョアンナが応じてくれて、契約成立。
 
・地理に暗いルシタニア軍は、街道をやってくると予想したクバード。
 魚油とゾット族の秘薬で火計にはめ、街道から相手を迂回させ、その先の罠に誘導。
 漁村自慢の魚油と網でここでも火計。
・昼間虐殺されたお返しとばかりに、猛り狂う村人たち。
・別の道はクバードが一人で立ち塞がる。
 ルシタニア隊長は善戦したが、あえなくやられ、他は逃亡。
・一人逃しかけるが、メルレインが遠矢で射落とした!

メルレイン
おれはパルスで二番めの弓の名人だと自負している
クバード
すると一番めは誰だ?
メルレイン
まだ出会っていないが、いずれどこかで、おれ以上の名人に会うと思う

 
・戦闘後。
 女官長ジョアンナは約束をすっとぼけるが、クバードは粘って報酬をもらった。
・クバードが旅立つ前、王宮に詳しいか?と、イリーナに呼び止められた。

イリーナ
「では王子のヒルメスさまをご存じですね」
「わたしにとって、とてもだいじな方ですから」

 イリーナはヴェールに手をかけ、外すと・・王女の両の瞳はかたく閉ざされていた。
・イリーナ曰く「10年前にあったときから心に決めた人だ」「激しい人だが、でも自分には優しくしてくれた」「火傷のことも知っている」
 だが、ヒルメスが正統の王だと信じすぎていて、あきらかに思いつめていた。
 
・そんなイリーナに深入りしないクバード。
 他人の色恋沙汰とか、ヒルメスとの再会は面倒だからと、イリーナに同行はしない。
・なおクバードが気付いた通り、盲目のイリーナに会わせたのは、女官長ジョアンナの情に訴える作戦。
・メルレインは情に負けた。ヒルメスの元へ護衛することに。
・クバードは一応サームを紹介、ヒルメスがザーブル城周辺にいること、銀仮面のことも伝えた。
 サームへの伝言として「クバードはクバードらしくやっているとな」
・なおヒルメスは、メルレインの父親を倒した犯人である。。
 
・メルレインと別れるまえに、さっきもらった500枚のマルヤム金貨を渡したクバード。
 こういうところは太っ腹。

第三章 出撃

・騎兵三万八千、歩兵五万、食糧輸送七千、合計九万五千の兵でペシャワールを出陣。
 妥当ルシタニア、目指すは王都エクバターナ!
・ペシャワール城は中書令ルーシャンが兵一万五千で留守番。
 
・出兵二日前。
・ナルサスは主だったメンツ(ルーシャン含む)に、ここまで秘していたヒルメスの素性を明かす。
 ナルサスは、敵に話されるより味方が話した方がアルスラーンの衝撃が少ないから、と考えた。
 アルスラーンは顔を青ざめながらも、全て受け止めた。
・そのあと、突然食糧倉庫が火事。
 3巻で登場して左腕を失った魔道士サンジェが出現!
・ギーヴが対峙し、右腕を切り飛ばした!その腕は毒手!腕がなくなった後に改造した可能性がある模様。
 魔導師は口から針を吹いたが、ギーヴは剣で叩き落とす。
 魔導師は堀に自ら落ちたが、朝方、水死体を堀から発見。
 正体を知らせないためか、自ら顔を潰していた・・。
 ヴァフリーズの密書をまだ探していたのか?誰の命令で?謎は解決されず。
 
・出征前夜。
ギーヴとイスファーンが揉め事。
 シャプールを介錯したのが自分だとイスファーンに告げたものだから、兄を尊敬していたイスファーンは激怒!本気で斬り合いに!
 あのギーヴと互角に渡り合うイスファーン!
 ギーヴはイスファーンの剣を叩き落としたが、ギーヴの剣の突きを右脇の下で剣を挟んで止め、手刀で手首を打って剣を奪う!
 ファランギースが止め、アルスラーンが入ってきて、本気の喧嘩は中断。
・しかしこれを機に、ギーヴはアルスラーンに別れを告げて、去っていった。
 アルスラーンは必死に止めたが、ファランギースは「さっさと出て行け」と冷たい( ;´Д`)

・落ち込むアルスラーンに種明かし。これはナルサスの策でした。
 嫌われていたギーヴを去らせて新加入組に配慮、
 アルスラーンが旧派閥のギーヴに肩入れしすぎるのを防いだ、
 王都やルシタニア陣営を信頼できる人に探らせたかった、
 イスファーンのシャプールに関するギーヴへのわだかまりを早期解決したかった・・。
 一石何鳥も狙ったナルサス。
・ギーヴは「殿下が自分を必要とするときにほ、地の果てからも駆けつける」とアルスラーンに誓っていた。
 以後、しばらくギーヴは単独行動をとります。

・アルスラーン出兵と、ヒルメスがザーブル城を修復して立てこもる雰囲気だと知らされたギスカール。
・ナルサスは実際の兵力より控えめな数を発表し、油断させようとしたが・・ギスカールは引っかからずに全軍10万で出撃して叩き潰すつもり。手強い。
 
・パルス群最初の戦いはチャスーム城
 ギスカールがアルスラーンのシンドゥラ遠征の間に作った城。
・チャスーム城の城主クレマンス将軍のお得意のセリフは「善良な異教徒とは、死んだ異教徒だけだ」
・ナルサスはチャスーム城を放置して素通りしようとする。
・16日、チャスーム城を無視して移動する第一陣は、ルシタニア軍を発見。これは城から出て布陣していたクレマンスの一軍。
 ザラーヴァントとイスファーンは、やや遅れ気味のトゥースを待たずに戦端を開く。
 ついにルシタニア軍との戦いが始まった!
 
・ルシタニア軍は土塁を大陸航路に築き、左右は路上に綱を張り巡らしている。
 その綱を剣で斬ると罠が発動、投石機が石を発射する仕掛け。
 ザラーヴァントとイスファーンは罠にかかって被害甚大、やがて退却。
 追い打ちをかけてきたルシタニア軍は、トゥースと合流したパルス軍と混戦に。
 それでも戦況不利、後退するパルス軍。
・そんなとき、チャスーム城が陥落寸前と連絡が!
 クレマンスは急いで撤退。
 トゥースらは再編して追撃。
・先ほどまで自分たちがいた土塁のそばを通りかかったクレマンスらは、いつの間にか土塁を占領していたパルス軍に矢の雨をうける。
 ナルサスの策をうけた第二陣のダリューンの仕業でした。
 一瞬でダリューンはクレマンスの首をとった!
 
・ルシタニアの騎士カステリオはファランギースに捕らえられた。
 しかしアルスラーンはエクバターナへ生きたまま戻らせる。
 アルスラーンの宣戦布告をギスカールに伝えさせるための使者として。
 

第四章 汗血公路

・城主を失ったチャスーム城は無力化されたので、二千の兵で包囲を続けさせ、前進を続けるアルスラーン軍本隊。
 
・エクバターナのルシタニア軍は、チャスーム城で十日時間稼ぎする予定が、一日で突破されたことに仰天。
・ルシタニア軍、特に下級兵士は士気が落ちている。
 異教徒を倒し、ささやかな財産を得たから、故郷に帰って平和に暮らしたい。
・そろそろ兄から王位を奪いたくなってきたギスカール。

・次のルシタニア軍の城は聖マヌエル城
 城主はバルカシオン伯爵で、王立図書館長をしていた。武勇ではなく博学の人。
・騎士見習いエトワールは、エトワールの祖父からバルカシオン伯爵に預けられていた。
 
・勝ったパルス軍だが、第一陣で失敗したイスファーン、ザラーヴァントは不満。トゥースは淡々。

ダリューン
この大陸公路が、いずれ人馬ので塗りかためられることになるだろうな

これが4巻のサブタイトル「汗血公路」
 
・5月20日、狩猟祭(ハルナーク)を聖マヌエル城近くのシャフリスターンの野で開催したパルス軍。
 単なる祝祭以外に、聖マヌエル城への示威、パルスの民に王権回復が近いことを知らせる、神々へ獲物を捧げる・・という意味がある。
・そんな中、たまたま千騎ほど聖マヌエル城からルシタニア軍が出てきており、アルスラーンがいるパルス軍二百と遭遇。大ピンチ!
・ファランギースがまずアルスラーンを守るうちに、キシュワード到着。
 そしてナルサス、アルフリードが単騎で戦場に向かう。
・その間、アルスラーンは一騎打ちでルシタニア騎士に勝つ!強くなったアルスラーン!
 アズライール、ジャスワントがかけつけ、ダリューン到着。
 ようやくパルス軍は安定。
・ルシタニア軍は、退却のラッパを吹こうとした兵士がファランギースに倒され、退却の機会を失って被害が拡大する一方。
 
・ここでエトワールがダリューンの胸に向かって矢を放つも、弓勢は弱く、鎧を貫き通せず。
 ダリューンは剣の平でエトワールの兜を殴りつけると、兜が落ちてだとわかった。
 せいぜい15歳、アルスラーンと同じ子供なので、ダリューンは殺す気にならなかったが、負けたエトワールはそれでも勝負しろとわめく
 他の人に殺されないよう、ダリューンはエトワールの鎧の襟の間に槍を通して持ち上げ、部下に取り押さえさせた。
 エトワール、捕虜に。
 
・ナルサス、このまま聖マヌエル城を攻める気に。
 城側は事情を知らないし、逃げてくる味方を助けるために門を開く可能性があるため。
 バルカシオン伯爵が非情の人なら門を閉じて見殺しにするのだが・・武人ではないバルカシオン伯爵は、不幸な味方が皆殺しにされるのを想像すると耐えられず、ためらい、門を閉じなかった。
・それをみたダリューン、自ら突撃!
・ようやくバルカシオン伯爵は門を閉じようとするが、門を閉じようとした兵士を、城近くの山の上から遠矢で若者が仕留めたため、門は閉じられなかった。
 その若者は、会心の表情を浮かべて不敵に口笛を吹いて去っていった
 
・ようやくザラーヴァントが活躍。
 右手の槍でルシタニア騎士を貫き、左手の盾で兵士を3メートル吹っ飛ばす。
・ダリューンを中心に陣形を整えたパルス騎兵
 「パルスの神々よ、あなたがたの信徒が国土を回復するための戦いをおこなっております。願わくば御力を貸したまえ」
 「全軍突撃(ヤシャスイーン)!」

・ルシタニア軍は一万、パルス軍は十万。おまけに勢いにのっており、そもそもパルスの戦士は大陸公路最強。
 聖マヌエル城も一日で陥落。
 
・落城を覚悟したバルカシオン伯爵が糧食庫を焼こうとしたが、ナルサスは先に保護。ナルサスは補給の大切さを知っている。

ナルサス
武器が無くても知恵と素手で戦える
食物が不足するのだけは知恵でも勇気でも、どうにもならないのだ

・パルス軍は降伏勧告を出したが、信仰篤いルシタニア軍は受け入れない。
 自害するもの、塔から身投げするもの。身投げした中にはバルカシオン伯爵が…。
 アルスラーンの制止の声は届かなかった・・。
・ここで捕虜のエステルが、息絶えたバルカシオン伯爵をみて、暴れる。

エステル
何をする、離せ、離さぬか、けがらわしい異教徒め、神罰が下るぞ、雷に打たれるぞ、騎士を家畜のように縛るとは何ごとだ!

 さらに、自分から拷問にかけろとぬかしたり、殺せ!と両腕を縛られたまま石段の上に寝転んでわめいたり
 ・・彼女は物語のヒロインなんですが( ;´Д`)
・エステル本人はいたって真面目なのだが、このちょっとずれた暴れ方が周囲の笑いを誘い、戦闘とその後の重苦しさを吹き飛ばしてくれた。
 これにて聖マヌエル城の戦闘は終了。
 
・結局エステルは地下牢に幽閉。アルスラーンは自ら食料をもって牢に入る。
・エステル「異教徒の食料など食べない」
 アルスラーン「ではなぜパルスを侵略して飲み食いしてる?」
 エステル「・・・。」
 アルスラーン「この食料を食べたらパルス軍の食料が減るので敵に損害を与えることができるよ」
 エステル「よし、お前たち異教徒に迷惑をかけてやるのは、わたくしの喜びとするところだ」
 アルスラーンが一枚上手。
・シチューを食べ終わったあと、身の上紹介。
 本名はエステルだが、この名前は捨てたこと。
 騎士の家にひとり子として生まれたので、家を継がないといけないこと。
 騎士になれないと祖父母や従者や領民やら多くの人が困ること。
 騎士見習いとして遠征に参加、武勲を立てれば正式に騎士に叙任されること。
 アルスラーンより二ヶ月早生まれであること、など。
・アルスラーンの正体を知って驚くエステル。
 異教徒の総大将は二本の角が生えていて口が裂けて尻尾があると教えられてたエステル。。
・その後、宗教や今回の侵略で口論となる。
 謝って去る前にアルスラーンは、ルシタニア軍の遺体の埋葬時にエステルに祈ってほしいと依頼した。
 エステルは驚き、くやしさを瞬間忘れた。
・アルスラーンが扉に鍵をかけなかったことに気づいたエステルだが、逃亡はしなかった。
 

第五章 王たちと王族たち

・敗報が届き、ギスカールはまたも激怒。
・そこへヒルメスが帰ってきた。
 供は百騎ほど、残りはザーブル城へ残っている。
 アルスラーンが連戦連勝と知り、いてもたってもいられずにやってきた。
・このタイミングで、自分の素性をギスカールに明かすヒルメス
 その理由をヒルメスは「ギスカールを信頼しているから」と答えたが、ギスカールは「アルスラーンが救国の英雄になってから素性を明かしても遅い」と焦っているのでは・・と心情を読み切った。精神的に優位に立ったギスカール。
・この会話をきっかけに、ギスカールは地下牢のアンドラゴラスに会ってみる気になった。

・ヒルメスはエクバターナ地下の魔導士のリーダー、尊師に会う。
 尊師は若返っていた。
 1巻では老人だったのに・・。
 ただ、弟子は二人減っていた。
・ヒルメスはまたも魔導師に協力を仰ぐ。
 すると老師は「宝剣ルクナバード」とつぶやく。

作者不詳 カイ・ホスロー武勲詩抄

鉄をも両断せる宝剣ルクナバード
太陽のかけらを鍛えたるなり

 これはパルス王国の開祖たる英雄王カイ・ホスローが愛用した聖剣・神剣であり、これで蛇王ザッハークを倒した。
 ルクナバードはパルスの国土と王権と正義を守護する、神々の賜物と言われている。
 
・ルクナバードと聞いたヒルメス、早々に尊師の元を去った。
 正統の王にこだわるヒルメスは間違いなくルクナバードを取りに行く。
カイ・ホスローの柩の中にルクナバードがある限り、蛇王ザッハークが復活できないから、尊師はヒルメスをそそのかした。
・ルクナバードを手にしたヒルメスも、蛇王ザッハークが復活すれば楽勝と語る尊師。

・一方、ギスカール。
 ふと、ヒルメスにイノケンティスを殺害させようと考える。
・ヒルメスは既にエクバターナを去っていたので、騎士オリベイラに追跡させる。
 
・夕食の前に地下牢のアンドラゴラスを訪ねたギスカール。
 血と汗などで異臭を放つアンドラゴラス。
 拷問に耐えるだけの食事はさせてもらえており、未だに生き永らえている。
 そんな状態のアンドラゴラスに気圧されるギスカール。
・「アンドラゴラスの甥のヒルメスに会った」と言うと「ヒルメスは死んだ。お前は本物のヒルメスを知ってるのか?」とアンドラゴラスが返す。
・ギスカールは沈黙。
 危険を感じてアンドラゴラスの処刑を命じようとした、その瞬間。
 アンドラゴラスは身を縛る鎖をちぎり、ギスカールの護衛を倒し、ギスカールが抜いた剣を鎖で巻き取った!
 ギスカールも拷問吏も動けない。
 アルスラーン陣営のトゥースも使う、黒人奴隷が主人に反抗するために生まれた武術、ナバタイ国の鉄鎖術を、アンドラゴラスも使えたのであった。
・なお鉄の鎖は、汗とか塩味のスープとかいろんなものを半年かけて同じ場所にかけ続けたので、腐ってちぎりやすくなっていたとか。
・拷問吏の長は、アンドラゴラスの剣で頭をメロンのようにかち割られて一撃死。
 他の拷問吏はアンドラゴラスの命令でギスカールを捕らえ、人質にする。

アンドラゴラス
鎖につながれた気分はどうだ?ルシタニアの王弟に耐えられぬはずはあるまい。パルスの国王は半年以上も耐えたのだからな。ふふふ…ははは…

 
・アルスラーン一行は、空城となった聖マヌエル城に火をかけ、出発。
・エステルはアルスラーンの味方にはなっていない。
 三台の牛車に乗ったルシタニア軍の捕虜・負傷者・弱いものを守るために同行。
 今は復讐より、騎士見習いとして、唯一動ける者として、味方を助けることを優先。
・おせっかいなアルフリードは、当初はエステルに文句を言っていたものの、やがてエステルの手伝いをしてあげる。いい子だ。

アルフリード
ほら、坊や、泣くのをおやめ。そんな弱虫じゃ、りっぱな盗賊になれないよ

 そうか、アルフリードは盗賊だった。。
 
・イリーナ内親王の護衛をしているメルレイン。
 足手まといの人達のおかげで旅は進まない。
 イリーナにお礼を言われるとむっつり不機嫌に答えるメルレイン。これでも喜んでいるようだ・・。
 
・そのころクバードはペシャワールに到着。
 しかしアルスラーンは出撃した後だった。
 留守のルーシャンらと接触したが、クバードとほとんど面識がなかった。
 アルスラーンと縁がないか?と思いつつ、美女がペシャワールにいそうにもないし、大陸航路を西に進んでアルスラーンの後を追うクバード。
 
・ヒルメスとザンデはデマヴァンド山へ。
 同じタイミングでギーヴも向かっていた。
 
・そしてエクバターナでは、ギスカールが人質にされ、王宮内の塔の一つにアンドラゴラスが立てこもる
 立てこもるまで10人以上の名のある騎士が斬られ、兵士の死傷者は数え切れない。
 ボードワン将軍曰く「アトロパテネで見た黒衣の騎士に勝るとも劣らない」
・ギスカールがいなくなれば、軍事的によりも政治的にルシタニア軍は瓦解する。
 モンフェラートとボードワンは、イノケンティスタハミーネの解放を談判したが、イノケンティスは拒否。政治より、軍事より、肉親の情より、初恋を優先。
・そんなときタハミーネが、助けて守ってもらったお礼にと、夫を説得する役を自ら申し出る。
 イノケンティスは泣いて喜ぶ。幸せな男だ・・。
・モンフェラートとボードワンは共通した絶望のつぶやきを心に発していた。「だめだ、これは、もうどうにもならぬ」と。

・アンドラゴラスとタハミーネが対面。
・タハミーネは一度もアンドラゴラスを愛していない模様。そして。

タハミーネ
さあ、わたしの子を返してくださいまし。わたしの子を返して!あなたが奪ったわたしの子を返して…!

 物語に登場して初めて感情をあらわにしたタハミーネ!
・アンドラゴラスはアルスラーンのことを語ったが、タハミーネの欲した答えではなかった。
 そしてタハミーネはまた落ち着いてしまった・・。
 謎が深まるパルスの後継者問題。
・部屋の隅では、ギスカールが鎖でつながれて拷問吏に見張られている。
 
・まだクバードはアルスラーンと合流していない。
・アルスラーン軍中のルシタニア人の妊婦が出産。多くの者が命を失った中で一つの生命が誕生したことで、エステル泣く。
 
・エクバターナへの旅程が1/3に達した頃。
 パルス北方の広大な草原地帯から、草原の覇者「トゥラーン王国」パルス国へ侵攻を開始した。
 
次巻へ続く。
→感想はこちらに書きました。
 

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