※ネタバレ注意!
本格的テニス漫画「ベイビーステップ」19巻の感想です。
こんばんは!30日(日)17:30~第22話「存在が原動力」をお送りいたします(^Д^)高木に勝利したエーちゃんの勢いは止まらない!観戦お忘れなく!データ放送の育成テニスゲーム稼働中です(^_^)特典ゲットしてね~ #Eテレ #NHK_PR #chi_lick #anime_bs
— アニメ「ベイビーステップ」 (@nhk_babysteps) 2015, 8月 28
アニメでは2015年9月の放送が該当するはず。
本はこちら
左が単行本、右がKindle版。
表紙は今巻の対戦相手、ジュニアランキング1位の難波江くん(難波江優)。
前巻のあらすじ
1巻まるごと関東ジュニア大会編。
・四回戦 高木くん 第1セット〜決着まで。
反則ギリギリのプレーを続けた高木くんに苦戦しながらも、感情を上手くコントロールしたエーちゃん(丸尾栄一郎)が勝利!
・準決勝 難波江くん 第1セット終盤まで。
エーちゃん、いきなり「ゾーン(理想的精神状態)」に入る最高の試合の入りで、絶対王者を圧倒!
しかし試合が進むと、新しい情報が入ることから無心でプレーできなくなり、ゾーンを抜けてしまう・・。
難波江くんは冷静にエーちゃんのデータを蓄積。徐々に追い上げ始める。
5-4とリードしながら追い上げられる苦しい展開で・・というところで19巻へ。
詳しい感想はこちら。
19巻の概要
1巻まるごと関東ジュニア大会準決勝。
・準決勝 難波江くん 第1セット終盤から決着まで。
・難波江くんがここまで「感情を自己管理」「感情を抑える」テニスが出来る理由が明らかに。
・一方「感情をコントロールする」テニスのエーちゃん、今のままでは「勝つビジョン」が見つからない・・と、リスクをあげて新たなチャレンジ!
・20巻はなっちゃん(高崎奈津)との初デートです。
・巻末マンガ、17〜18巻で登場した高木くんの難波江くん好感度ダウン工作。
関東ジュニア大会概要
・7月下旬開催。なお全日本ジュニアは8月半ばから。
・会場は千葉。
・一都七県を勝ち抜いた関東の強豪64名によるトーナメント。
・64名中16名が全日本ジュニアへの出場権を得る。
つまり2回勝てば出場可能。
・「全日本ジュニアで優勝できなかったらプロをあきらめる」宣言をしているエーちゃん。
しかし準決勝まで進んだので、もうこの大会で負けてもプロテニスプレイヤーは諦めなくてよい。
ただし、今大会で好成績を残せば、次の全日本ジュニアでのシードの順位が上がり、試合数や対戦相手で有利になる。
全日本ジュニアで優勝を狙うエーちゃんは、できるだけ勝ち進みたいところ。
19巻の感想
試合展開
・第1セットは6-4でエーちゃん逃げ切った!
難波江くんのデータにない奇襲(高木くんにやられたクイックサーブ)、得意のボレー勝負に持ち込んでなんとかもぎ取る!
・第2セットは2-6で難波江くんの圧勝。
難波江くん
ここまでやればわかってくる
君は僕に似てるから
丸尾くんだってわかるはず
僕がここを全力で行かなきゃならないってことは
第2セット開始から2-0でブレイクするまで、全力を出して取りに行った難波江くん。
優位に立つと一転、難波江くんはリスク最小限のテニスで逃げ切りを図る。
あまりの隙のなさ手が出ないエーちゃん。今だに原理が解明できていないゾーンに再突入できないか試行錯誤するも、積極性がなくなったり、動きに迷いが出る逆効果。。
・第3セット、タイブレーク(相手から2ポイント先取で勝利)にもつれ込むも・・結局5-7で難波江くんが取る。
トータル6-4, 2-6, 5-7で難波江くん勝利。
エーちゃんの関東ジュニアはベスト4で終わりました。
以下第3セット。
・ゾーンは諦め、後悔しないために、今までの積み重ねの中から「勝つビジョンを探す」決意をしたエーちゃん。
「根本的なストロークの威力アップ」「チェンジオブペースのパターンを増やす」を試合中に試すというハイリスクを試さざるをえない、苦しい展開。
・「ストロークの威力アップ」は、軸足を少しでも早く決めて、体重移動と同時に捻った身体を一気に戻すことで実現。
・「チェンジオブペースのパターンを増やす」は、他人のプレーを参考に。
岩佐くんのロブボレー、タクマ先輩の前へのダッシュフェイントで、ボレーで帰ってきた球を狙い打つ、など。
難波江くん
前回もそうだった
丸尾くんは追いつめられると新しい何かを試そうとする
僕がプレースタイルを変えるのとは違う
何か新たに創造して変化してくる
この一見無謀な変化こそ
池くんと同レベルの成長速度の正体なのか?
エーちゃんを池くんレベルと見ている難波江くん、容赦なく最初から全力、いきなり2-0とブレイク!油断も隙も無し!
難波江くん
感情を抑えるでもなく
逆に解き放つでもなく
コントロールしようとするテニスは
不安定さが仇にはなるが
ハマった時に怖さがある
難波江くんは長引かせずに全力で試合を決めに来る!
・ここでエーちゃん、やっと勝てるビジョンが見つかった!
ここまでいい時のエーちゃんは決め球にストレート(ダウンザライン)を選択していたが、難波江くんが読んで動くのが視界に入った瞬間、狙いを変更してクロスを選択、見事逆をついた!
「過去にないパターンのチェンジオブペースで難波江くんに狙われないこと」「打つ直前に相手をよく見る」めちゃくちゃ難しいこと二つを同時にする羽目に・・。
・しかし、これらの開き直ったチャレンジが、エーちゃんを再びゾーンに近づける。安定しないな・・。
・ゾーンに近づいた結果、球の球威が上がる!
さらにネット際に飛び込んだり、ロブを上げた直後に前に出てないと難波江くんに確認させた後に前に出てドライブボレーを決めるなど、難波江くんを手玉にとるプレーを見せる!
・しかし、試合が進むにつれ、リスクを上げるエーちゃんはミスが増え、逆にリスクを下げる難波江くんがポイントを重ねる。
ついに7-5で力尽きたエーちゃん。。
全日本ジュニア王者との実力差は、前回より縮まったが、まだまだその差は大きい。
感情は押し殺せないが抑えることはできる
難波江くん10歳のエピソード。
すでに大人顔負けの自己管理能力で、厳しい課題を次々クリアし、周囲から才能を認められていましたが。
今と正反対、試合中に思い通りにいかないとキレる癖があり、顔を真っ赤にしてフルスイング、アウトを繰り返してました。
ここでコーチがアドバイス。
強い意思を持っているから、試合中だけなら意思の力で試合を支配することができると語ります。
コーチ
苦しい時も 怒った時も 疲れきった時も
いつだって冷静にその時のベストの戦略を導き出して
そのとおりプレーできる選手
お前なら そんな無敵の意思を持った選手になれると思うんだ
ノートで振り返るシーンが描かれています。
13歳の難波江くん。
周囲から「無駄がない完璧なテニス」「安定感がハンパない」と評価されるほど、感情のコントロールに成功していた模様。
しかし。
自分より後からテニスを始めた天才池くんに6-1,6-0と完敗。
試合終了直後、怒りのあまり、大事なラケットをコートに叩きつける!
直後、自分の行為を悔やみ、立ち上がれなくなる・・。
コーチ
人間 感情を完全に押し殺すなんてできやしないんだ
どんなに意思が強くたって 抑えきれない時はある
それは受け入れてどうすればいいかを考えようコートに感情が入り込む余地を最小限にする方法は必ずあるはずだ
人間の限界なんだから、無理をしない。現実を認識した上で努力しようという、非常に現実的なアプローチ。
この試合、第1セットの最後。
前回対戦時にボレー勝負で負けたことが頭をよぎり、リスクの高いプレーをしてしまったことを反省する難波江くん。
反省だけでなく、難波江くんは第2セット、あるプレーをすることで、感情を抑えようとします。
コーチ
そもそも自分で処理しきれなくなった感情は自分で処理しようとはしないことだお前は自分一人なら感情には流されない
その感情は相手によって生まれたんだから
相手を利用するべきだろう
これが7巻と今巻で見せた平常心を取り戻す儀式。
コーチ
1ポイントの間だけ強くイメージするんだ
相手によって生まれた その強い感情を
残さず全部球に込めて
相手コートの中央に返してやれそうすれば相手は
その球を力の限り
叩き込んでくるだろうお前の感情が詰まった球は
コートの外に消えるお前が失うポイントと引き換えにな
ボールがコートの外へ「消える」動きを実際に見ることで、自分の感情も「消えていった」と自分を納得させる・・のかな?
ズルズル感情を引きずるより、1ポイントを犠牲にするだけで気持ちの切り替えができるんですね。
本番でこれをやる勇気は・・なかなかないだろうけど。
このあと難波江くんはいつもの冷静さを取り戻し、最後までエーちゃん相手に心が崩れることはありませんでした。
エーちゃん、ラケットメーカーに認められる!
試合後。
エーちゃん、頭にタオルをかけて落ち込んでる所に、青井コーチがラケットメーカーの小ノ澤さんを連れてくる。
18巻の難波江くんと同じく、メーカーからラケットを提供されることに!
18巻の内容を引用します。
・荒谷くん曰く「俺もそうだが全国の常連になるとメーカーからラケットを貸してもらえることがある」「使った感想とか意見を言うことで開発に協力するって条件でな」
これはエーちゃんが全国の常連クラスであると認められた証拠。
小ノ澤さん曰く「頭と身体をフルに使って戦略的に戦うテニスはある意味新しいしとても魅力的」とのこと。
エーちゃん、プロテニスプレーヤーへの階段をまた一歩登りました。
他の試合の結果
・荒谷くん、岡田くんに7-5,2-6,6-4で初勝利!
隣のコートでエーちゃんが難波江くん相手に追いついて盛り上がってるのに発奮した模様。
・なっちゃんは準決勝ストレート勝ち。
・決勝は難波江くんと荒谷くん。
エーちゃんは見学したかったが、全日本ジュニアまで三週間しかないし、課題山積みなので、帰って練習。
なっちゃんと明後日のオフにデートの約束して帰宅。
・なっちゃん、この大会、1セットも落とさずに勝利する快挙で優勝!
・決勝戦。
なんと難波江くん、荒谷くんに4-6,7-5,7-5で負けた!
詳しい内容は次巻。
→以下に書きました。
[マンガ]ベイビーステップ 20巻 [勝木 光] 「なぜスポーツ選手は座禅をするのか?青少年へのスパルタ・精神論的指導の功罪」
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